生まれた意味などなかった。

生まれた意味などなかった。

まふまふ

更新:2023-07-14 01:06
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歌词
厚紙の箱に捨てられた
命ならば値打ちはないか?
バス停 待合に渦巻く
見て見ぬふりの雑踏
書き損じはどうしようもないが
それに勝る反吐が出ないか?
その行方は今日日じゃ
誰も知らない
母の手を零れた 小さな命は
後部座席に勝る価値もない
何者にもなれる命で
救えるものひとつもないのだ
これほどに器用な手先で
救えるものひとつもないのだ
僕たちは
底知れた愚鈍な世界だ
書き物に筆を取れども
ぶちまけたインクのそれが
ひどく適切ではないか?
死にたいかと言われりゃ
特に死ぬほどの孤独でもないが
生きたいか問われたら
何も言えない
虚しさに適した表情はどれだ
書き始めの言葉は
『生まれた意味などなかった』
先見えぬ小説を読めば
捲り終えぬ世界があるのか?
振り向けば崩れる足場で
明日から何処へ向かうのだろう
僕たちは
アンノウン アンノウン
「私は誰だ」 「貴方は誰だ」
アンノウン アンノウン
消しては書いて 丸め捨てては
アンノウン アンノウン
自分ひとつが未だ書けない
生まれた意味などないのか?
生まれた意味などないのか?
生まれた意味などないのだ
事切れぬものなんてないのに
救えるものひとつもないのに
この命に意味などないのに
優しい明日なんてないのに
行かなくちゃ
たとえ死に向かって
歩いていたって
書かなくちゃ
当然余白も残っちゃいないが
知らなくちゃ
明日を この途方もない暗晦を
生きなくちゃ 生きなくちゃ
生きなくちゃいけない